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make good on - イディオムという「沼」

makegood.png
温室効果ガスの削減は可能なのでしょうか?

東京都は独自の目標として、2050年までに zero emission を掲げています。

このツイートの冒頭に出てくる
Can Tokyo make good on its lofty promises? 中の make good on... 
一見やさしそうに見えますが、どういう意味でしょうか?


 make good on... 
(約束を)を履行する、守る、果たす


こうしたいくつかの単語が組み合わさって特定の意味を持つものを
【熟語・慣用句】idiom といいますね。また似ていますが、動詞+前置詞で新たな意味を作り出すものを
【句動詞】phrasal verb といいます。感覚的にはみなさんも知っているはずですが、文法的に考え出すと結構厄介なものです。

これらの表現は、外国人学習者にはなかなか手ごわい分野です。なぜなら、一つの難しい単語で覚えてしまう方が頭に入りやすいからです。

先ほどの make good on は
 deliver  ~を実行する、果たす
の方が記憶に残りやすそうですね。

He delivered (on) his promise.
彼は自らの約束を実行した。

また厄介なのは、make good だけだと「補償する」「埋め合わせる」という意味も出てくること。

make good a loss = cover a loss
損失を補償する

イディオムはある意味キリがありませんし、句動詞も感覚的に染み込むには反復練習が必要です。

句動詞でよく出てくる例としては
 look up to...  ~を尊敬する
⇒ respect 
 make up for...  償う、埋め合わせする
⇒ compensate
なども有名です。

出くわすたびに、ひとつひとつ覚えていくのが一番良いのかもしれません。
効率よく覚えようと、リスト化していくやり方もあるかもしれませんが、危険も伴います。リストの順番として覚えてしまうからですね。やはり、実際に使われる文脈の中で定着させていくのが正攻法だと思います。



 記事のポイント 

Can Tokyo make good on its lofty promises? Will it inspire Japanese to make lifestyle changes?

東京はその高い目標を実行できるだろうか?日本人の生活習慣を変える契機となるだろうか?

 lofty  
気高い、高尚な



高い目標は大いに結構なのですが、どうもよくわからないのが削減の仕組み。東京にある企業が他から「CO2削減クレジット」を買い集めて「ゼロにしたよ」となりかねないことですね。実質的にCO2が減っているのか、人々に分かりやすい説明が必要かと思います。
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