statistics - 欧米人は計算が好き?

仕事柄、ニュース記事を毎日たくさん読むのですが、統計に関する記事ほど日本語原稿と英文原稿のあいだでギャップの大きい記事はないと感じています。ほとんど統計というものに対する考え方が違うように思います。
statistics
【名詞】 統計、統計学
職場のネイティブ編集者には、日本の通信社が書いた統計記事は非常にウケが良くないです。その理由は、情報が断片的すぎて計算しても数字が合わないからです。
例えば世論調査の記事があったとして、「○○に賛成が58%、反対が32%、どちらとも言えないが5%」という記述があったとします。たいていの欧米人エディターは
Hey, these figures in the story don't add up to the total!
「数字を全部足しても100%にならないじゃないか!」と文句を言ってきます。
add up
【句動詞】 計算が合う、つじつまがあう、納得がいく
もし調査の元データを調べれば、それは無効な回答だったり、また別の回答だったのかもしれません。でも日本のメディアはそこまで細かく記事の中では説明しないのです。
僕としては、調査の骨格がわかればその記事の役割は果たせたと思うし、すべての統計の記事で詳細なブレークダウンを書くのも現実的ではないと思います。でも欧米流では食い足りないんですね。ロジックの違いでしょうか。
考えてみれば、映画や小説でも日本のものはツメが甘かったりしますよね。伏線で出てきた登場人物が、いつの間にかどうなったかわからずにストーリーが終わってしまうみたいな。。
これに対して、洋画は端役まできっちりつじつまを合わせてきますね。エンドロールで見事にウィットを効かせたりします。
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