slam - ゴーン会見にみる「非難」の英語

My takeaway on the Ghosn presser for @japantimes: He slammed the Japanese automaker and prosecutors, but revealed little new information, deflating the prospect that his first chance to say his piece since his arrest would be chock full of bombshells. https://t.co/UOgfNt5YDw
— Satoshi Sugiyama (@SatoshiJournal) January 8, 2020
日本での保釈からレバノンに逃れたゴーン被告が会見を開きました!
事前の予想通り、日本の刑事司法法制度や日産自動車、あるいはルノーの株主であるフランスにも批判を向けました。
ネット中継を見た方も多いかもしれませんが、私も疲れました。
slam
非難する
非難する
今回は、この話題にからめて非難の英語をおさらいしておきましょう。
同じ意味でも、言葉のトーンや使われる状況によって、選ぶべき単語が違ってくるのはご承知の通りです。日本語でも公式文書で「ボロクソ」なんて書かないですよね。
それはわかっていても、実際に使い分けをするのは外国語学習者としては簡単ではありません。
criticize
一般的に幅広い文脈で使えるでしょう。会話でも書き言葉でも大丈夫です。
accuse
こちらも同様です。
注意点として、accuse + 人 + of + 理由 という文型をとることが多くなります。
slam
もともとはビシバシ叩く、叩きつけるということで、カジュアルで感情をこめた「非難」です。「ボロクソ」に近いかもしれません。
blast
こちらもカジュアルでしょう。爆破するということですから、相手に破壊的な攻撃を行うがごとく非難するということです。
フォーマルな文書にふさわしい単語とは思いませんが、ニュース英語では blast と slam は生き生きとした描写を行うためによく使われますので、気を付けてチェックしてみてください。
lambaste
これは知っていますか?これが使える人は英語上級者です。もともとはムチで人を打つという動詞ですが、もっぱら比喩的な意味で「厳しく非難する」として使われます。ニュース英語でもときどき出てきますよ。
以上は一例でしたが、よく出てくる「非難する」のボキャブラリーなので、整理してみてください。
記事の英語を見てみましょう。
During the marathon news conference in Beirut that stretched more than two hours, Ghosn — at times rambling — slammed the Japanese automaker and prosecutors, but revealed little new information, deflating the prospect that his first chance to say his piece since his November 2018 arrest would be chock full of bombshells.
ベイルートでの2時間を超える長時間の記者会見で、ゴーン氏は時に長々と話しながら、日産自動車と検察を非難したが、新しい情報はほとんど明らかにしなかった。2018年11月の逮捕以来、初めて自らの言葉を発する機会が爆弾発言で満載になると思われたが、その見通しは減退した。
chock たっぷりと、すっかり【副】
bombshell 爆弾発言
違法に国外に逃れた人の会見です。ゴーン氏のみならず、この件の海外の受け止め方から感じられるのは、彼らは「日本は野蛮な国だ」「恐ろしい国だ」と思っているんだろうなぁという点です。その背景には人権をめぐるヨーロッパとアジアの違いなど、日本に対する根本的な不信感も垣間見えてきます。
日本国内にも刑事司法制度についていろいろ議論があると思いますが、今回の逃亡劇は、一日本人としては残念な一件となりました。
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