poor skills - 英語を「書く」「話す」能力がヤバい

これはゆゆしき問題です!Nationwide test results highlight Japanese students' poor English speaking and writing skills https://t.co/QvFCqfGseB
— The Japan Times (@japantimes) August 1, 2019
全国の小6と中3を対象とした全国学力調査の結果が出ました。中3に出題された英語テストでは、4技能のうち、「書く」「話す」の平均正答率が50%未満だったそうです。
今回は身につまされる問題ですね!
poor English speaking and writing skills
英語を「話す・書く」能力が低い
でも、この結果は何も不思議なことではないと思います。
「読む・聞く」のインプット系と、「書く・話す」のアウトプット系では、必要なトレーニングの質が違うからです。
日本で暮らしていると英語環境はほぼゼロですから、自分から英語を発することがなくても何ら不自由はありません。「読む・聞く」は適当に流しても理解しているかどうかは周りにはわかりにくいものです。
親が英語圏の出身であるとか、家庭が海外駐在であったなど特殊な環境がない限りは、普通の小6や中3の生徒たちができなくても当然だろうと思います。
では、自発的にアウトプットを増やしていく機会をどう作ればいいのか、みなさん悩むところだと思います。
若い生徒さん、学生さんたちは、どんどん国際コミュニケーションの場に自分を置いていくべきだと思います。学校での英語コミュニケーション授業に力を入れるのも大切ですが、友達が周りにいると「恥ずかしい」「英語なんて話したくない」という生徒さんをたくさん見てきました。多少の勇気は必要ですが、むしろ自分を海外の環境に置いてみれば気持ちも変わるのではと思います。若い間は失敗したってなにも後悔しなくてもいいのです。こうした面に力を入れている学校も増えてきましたし、長期でなくても夏休みなどを利用した数週間の海外語学研修プログラムもあります。学校にそういう環境がなくても、民間でも似たような研修プログラムを提供しています。
一方、仕事や家庭を抱え、ある程度「自分が固まった」社会人の方々にとっては、どういうアウトプットの手段があるのでしょうか?あまり子供のような失敗をして恥ずかしいことにはなりたくないですよね。ちまたでは大手の「英会話チェーン」がそういうお客さんを待っているわけですが、私見ではこういう大手チェーンの英会話スクールはどうかなと思っています。なぜなら、教師と生徒(お客)の関係が対等でないから、人と人の真摯なコミュニケーションの土台がないのです。
ジャパンタイムズには「元英会話教師」のネイティブの人たちがよく職を求めて応募してきますが、そういうスクールについて「仕事としてやり甲斐を感じていた」という人は聞いたことがありません!自分がたまたま英語ネイティブであったという理由で、教育者としてのスキルもないのに英会話教室でバイトをしてきたという人がいかに多いことか。教える側に熱意を持った人はゼロとは言いませんが、決して多くはないのだと思います。
電車の中刷り広告は、あれは広告ですよ。
むしろ、小さな個人ベースの英会話教室のほうが、人として熱意をもって接してくれるのはないでしょうか。
アウトプットの修行は人それぞれ違うと思います。私は外大出身でもありますし、留学もして自分で英語環境に身を置くようにし、日本でも20数年英字新聞で働いてきましたが、仕事や生活で英語に接する機会が少ない人でも、日頃からできることはあると思います。学生時代は「根性試し」をかねて、京都の八坂や清水で外国人旅行者をつかまえて話しかけるというようなこともよくやっていました。でもつかまえたらスペイン語の人だった、なんてこともよくありました。
そんな影響でしょうか、いまだに国際コミュニケーションについてオープンマインドでありたいという癖が残っているのです。先日東京駅の前で写真を撮っていたら、韓国の女の子4人組に「シャシン オネガイ シマス」とたどたどしい日本語と英語で頼まれ、ついでに自分のカメラでも撮らせてもらいました。互いのSNSアカウントを交換し、私が撮ってあげた写真はあちらのインスタへと。
目先の英語テストの正答率がどうのという話は、本当は小さなことです。国際コミュニケーションを志す人は、それぞれ自分にあったやり方とペースで、楽しんで英語を続けられたらいいと思います。
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