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extradition - 香港デモと「犯罪人引渡し」

extradition.png香港のデモはどうなるのでしょうか?
人々は議会や道路をふさぎ、デモを繰り広げています。警察当局は催涙ガスやゴム弾で威嚇しています。
抗議の理由は、犯罪容疑者の中国本土への引き渡しを認める「逃亡犯条例」の改正案なのです。
中国本土などに連行されたら....と香港市民は恐怖を感じているのでしょう。


 extradition 
犯罪人・容疑者の引渡し


この extradition、日常的にはなじみがない単語になりますが、国際刑事司法に関するニュースにはよく出てきます。
動詞は
 extradite  犯罪人・容疑者を引き渡す
になりますね。
ある外国に逃亡した容疑者を本国に戻すためには、両国のあいだに
 extradition treaty  犯罪人引渡条約
という合意を事前に得ておく必要があります。国際法上のルールですね。

昨年にファーウェイの副会長、孟晩舟氏がカナダで逮捕されましたが、米国への身柄引渡しを求める法的理由のひとつにもなっています。


記事から英語を拾ってみましょう。
Hong Kong is facing growing international pressure over its controversial extradition bill, with the European Union becoming the latest to add its voice to the chorus of criticism over the bill.
香港政府は、物議をかもしている「逃亡犯条例」に関して、ますます国際的圧力に直面している。直近では欧州連合が条例案に反対の声を上げている。
 controversial  物議をかもしている
 bill  (法・条例などの)案

Students, democracy campaigners, religious groups and business representatives in the semiautonomous territory have spoken out against the bill.
この半自治領の学生、民主主義運動家、宗教団体、ビジネス代表などが、条例案に反対している。
 representative  代表者
 semiautonomous  
半自治の


今回の件で気になるのが、やはり中国本土による支配強化でしょう。ちょうど1989年の天安門事件の惨劇から30周年が先日でした。当時をリアルタイムで知っている私にとっては、今回のデモとどこか重ね合わせてしまいます。
中国は物質的には豊かになったように見えますが、人々の政治的自由という面では何一つ進歩していないことを改めて感じさせる出来事だと思います。

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