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原子力村 - 業界の不適切サイトが閉鎖

nuke (1)
日本原子力産業協会のサイト、「あつまれ!げんしりょくむら」が閉鎖されました!
このサイト、電力会社や原発メーカーなどでつくる業界団体が、若者向けに作ったものなのですが、「ふざけすぎだ」といった批判が殺到しました。

この「原子力村」、日本語では伝統的な「村社会」と意味を重ねてあることは御承知の通りですが、英語ではどう言えば通じるのでしょうか?


 原子力村 
nuclear energy village


この記事では nuclear energy village と呼んでいますが、
nuclear village と呼ばれることもあります。
いずれにせよ、このままでは本来の意味は伝わりません。

The Japan Times の記事からチェックしてみると、次のような説明があります。
--- the “nuclear village” of politicians, bureaucrats and power utilities that promote the nuclear industry
政治家、官僚、電力会社が原子力産業を推進する「原子力村」
 power utility  電力会社

さらには厳しいニュアンスもこめて、このような説明も。

--- “Nuclear Energy Village,” the term which has been used in the past to satirize the industry’s vested interests and lack of transparency
「原子力村」とは、原子力産業の既得権益や透明性の欠如を風刺するために使われてきた言葉
 satirize  風刺する
 vested interest  既得権益

このようなラインで説明すれば伝わるのではないでしょうか。


記事から英語を拾ってみましょう。
A website created by the Japan Atomic Industrial Forum to educate the next generation on nuclear energy was taken down Friday after drawing criticism on social media, with some Twitter users calling the effort “inappropriate” given that the Fukushima No. 1 nuclear disaster happened “just several years ago.”
次の世代に原子力について教育を行う日本原子力産業協会のウェブサイトが金曜日に閉鎖された。それに先立ってソーシャルメディアで批判が相次ぎ、ツイッターでは「ほんの数年前」に福島第1原発の災禍があったばかりで、これは「不適切」だという声があがっていた。
 inappropriate  不適切な

“I’m taken aback,” one user wrote. “I’m not interested in something that seems to mock citizens.”
ある書き込みでは「唖然とした。私は市民を馬鹿にするようなものに興味はない」とあった。
 take...aback  ~を唖然とさせる
 mock  馬鹿にする


まぁ、このようなサイトを取り下げたのは当然でしょう。
福島原発事故で原子力の安全性が地に堕ちたことは否めませんから、仮に若い技術者を集めて将来に向けて立て直しをしたいのであれば、
世の中に安全性の道筋をきちんと示してからやっていただきたいものです。
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