inability - 英語が「できない」と総理にはなれない?

Tech-shy Olympics minister Yoshitaka Sakurada reveals inability to speak English https://t.co/OCizfD3kgS
— The Japan Times (@japantimes) 2018年12月21日
コンピューターリテラシーがないサイバーセキュリティー担当相、桜田義孝氏が、また話題になっています。
今度は「私は英語ができないから首相を目指すことはやめます」と、都内のフォーラムで述べました。
inability
できないこと、無能力
in-は「否定」を表す「接頭辞」と呼ばれるもので、単語の頭にくっついて逆の意味を作り出します。
ability できること、能力
ですから
in + ability = inability できないこと、無能力
になります。同様に
credible 信じられる は
in + credible = incredible 信じられないくらい凄い
となります。面白いですね。
ちなみに、「内側」や「中へ」を示す接頭辞のinとは異なる由来を持つようです。
ニュースから英語を拾ってみましょう。
Tech-shy Olympics minister Yoshitaka Sakurada reveals inability to speak English
テクノロジーが苦手な桜田義孝・五輪担当大臣、英語を話せないことを明かす
●●-shy ~が苦手な
reveal 明かす
“There are two things that I’ve been feeling ashamed of since I became a lawmaker — not being able to use a PC and not being able to speak English,” he said at an event in Tokyo introducing efforts to offer multilingual services during the quadrennial sporting events.
「国会議員になってから恥ずかしく思っていることが二つあります。PCを使えないことと、英語を話せないことです。」彼は五輪開催期間中の多言語サービスを提供する取り組みを考える都内のイベントで語った。
ashamed of ~を恥ずかしく思う
multilingual 多言語の
quadrennial 4年ごとの
⇒ the quadrennial sporting events で「オリンピック」
“I’ll give up on becoming prime minister because I can’t speak English,” he said, making participants laugh.
「私は英語が話せないので、首相になることを目指すのはあきらめます。」彼はこう述べて参加者を笑わせた。
give up on...ing ~することをあきらめる
make...laugh ~を笑わせる
participant 参加者
この「笑い」は、恐らく「失笑」だったのでしょう。
桜田氏は「自虐ギャグ」という聴衆サービスとして発言したのだと思いますが、あまりもイタイ発想です。
「安倍総理が首脳会議の記念撮影の際、各国首脳と通訳を介さずに話していること」を引き合いに出して発言したそうですが、英語ができなくても日本を堂々と背負って立つ、立派な政治家を志せば良いと思います。
国際コミュニケーションの場においては、そうした人物が一目置かれることを桜田氏は知らないのでしょう。
ちなみに、会議通訳レベルの語学力がないと、雑談以上の役には立ちません。
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