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辞書にはのらない英語 - 不登校

不登校
夏休みも終盤です。
子供にとってはブルーな時期。
宿題もそうですが、8月の終わりは不登校になりかねない生徒にとって、大変精神的なプレッシャーが大きい時期と言われています。

「不登校」はよく聞くことばですが、英語では意外と日本人学習者にはなじみの薄い表現です。

 不登校 
absenteeism
または
truancy

absentという形容詞はご存知ですよね?
「欠席した」「出席していない」状態をさします。
absenteeismは、ism「~主義」がくっついたもので、「欠席主義」「出席しない主義」という意味。
truancyは「(学校を)無断欠席すること」「さぼること」です。
absenteeism / truancyどちらも「不登校」に使えるでしょう。

The Japan Timesから拾ってみましょう。
Absenteeism for compulsory schools in Japan rose in fiscal 2013 for the first time in six years, according to a recent report from the education ministry.
日本の義務教育学校での不登校は、2013年度に過去6年で初めて増加したことが、最近の文科省の報告書でわかった。
 compulsory schools  義務教育学校(小中学校のこと)

次は「不登校になった子供」の英語です。
 不登校児童・生徒 
truant

truantは動詞もあり、(学校を)無断欠席する、さぼるという意味です。
名詞では(学校の)無断欠席者、不登校の児童・生徒です。

「不登校」がabsenteeismなのであれば、「不登校児童・生徒」はabsenteeでもいい気がしますが、無断でさぼるニュアンスがあるのはtruantです。absenteeは、理由は別として単に「不在者」という感じを受けます。

冒頭の記事からキーフレーズを拾ってみましょう。

“What is most important is for young students to see the words ‘Truants aren’t unhappy people’ and understand that there is a place and there are people that will be accepting of truants,” said Yudai Hirota, 23, who hosted one such event in the western Tokyo suburb of Machida on Sunday.
「一番大切なのは、生徒たちが『不登校者は不幸な人々ではない』ということばを見て、世の中には不登校者を受け入れてくれる場所があるということを理解することです」と、そのようなイベントの一つを東京都町田市で日曜日に主催した広田悠大さん(23)は語った。
※イベントの原題は『不登校は不幸じゃない』です。
 accept  受け入れる
 host  主催する

昔と違って、最近は子供も親もデリケートに生活しています。
ちょっとしたことがきっかけで学校が嫌になることもよくあります。
幸い、昔のように画一的な教育の選択肢しかないわけではありません。
がんばって学校に戻るのも一つの方法ですが、たとえ「不登校」を選んでも、それは「負けのレッテル」にはならない時代だと思います。
自分の居場所を見つけて、将来花開いていただきたいと思います。

 
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