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辞書にはのらない英語 - 夫原病

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もう何年も前から聞かれるようになった造語ですが、「夫原病」とは夫の定年退職をきっかけに、妻がめまいや耳鳴りなど様々な心身の不調をきたすこと。定年後の夫が毎日朝から晩まで家にいる生活が負担となるのだそうです。

夫の一人としては、なかなか聞き捨てならぬ社会現象ですが、英語ではどのように表現しましょうか。

 夫原病 
illnesses experienced by wives who have to spend a lot of time with their retired husbands


この説明的な英語に置き換えるのが良いと思います。
もしくはillnessespsychological stressくらいが適切かもしれません。

直訳で例えばillnesses caused by husbandsなどとすると、因果関係がわかりませんね。なぜ夫が病気を発生させるのか意味不明。

原因となるのは、いわゆる「昭和」的なサラリーマン夫で、仕事以外は奥さんに任せきりで自分は何もしてこなかった夫が典型的にあてはまるそうです。新しい生活環境から学ぶ姿勢がある夫はまだよいのですが、今までの生活パターンを続けようとすると危険になってくるようです。
高齢化社会が進んできたことから、今後ますます社会問題化しそうですね。

こうした旦那さんに関する英語フレーズをいくつか紹介しておきます。
ずいぶん年月の経ったものもありますが、社会に定着したとも言えるのでしょうか?

 濡れ落ち葉 
nureochiba (wet, fallen leaves) refers to retired husbands who cling to their wives

 粗大ごみ 
sodaigomi (large garbage items) refers to retired husbands seen as objects of pity and contempt


いつも思うのですが、日本社会のこうした「自虐的」「自嘲的」な夫婦の描き方は大嫌いです。現実にはいろいろあるにせよ、もっとポジティブに夫婦をとらえればいいのにと思いますね。

最近では妻によるパワハラ?が原因で夫が病気になる「妻原病」などという造語もできているそうですが、英語だと

 妻原病 
illnesses experienced by retired husbands who have to spend a lot of time with their wives

このようになる?
ちょっと悲しすぎですよね。




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