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ロシア撤退の外国企業の資産、「接収」はあるか?

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ウクライナ危機は経済戦争にも発展しつつあるようです。

ロシアは、ウクライナ侵攻を受けて事業撤退を表明した企業の資産を「接収」することを示唆しています。

これに対しロシアの富豪は、もし実行されれば「100年前に逆戻りだ」と批判の声を上げています。


 接収(する) 
condemn


日英どちらも難しい単語ですね。そもそも「接収」というのは法律用語で、日常生活では聞かない日本語です。

接収 ― 権力機関が強制的に国民の所有物を取り上げること。

この場合は「外国企業」の資産になりますが、国が強制的に没収するようなイメージです。

英語では、これにあたる単語が

 condemn  接収する

となります。たいていの場合、condemn は「非難する」が主な意味でしょうね。

例1)
The Western powers unanimously condemned Russia for its agression against Ukraine.
西側諸国は、ウクライナに対する武力攻撃に対して、全員一致でロシアを非難した。

「接収」は特殊な用法です。

例2)
The country decided to to use eminent domain to condemn foreign-owned real-estate properties.
その国は、土地収用権を行使して、外国人が所有する不動産を接収すると決定した。

 eminent domain  土地収用(権)

↑この表現自体もとても難しいものですね。ガチガチの法律用語です。直訳的な意味では、eminent 「高位の」 domain 「領域」 ということです。

use eminent domain to condemn... で「土地収用権を行使して(土地などを)接収・収用する」と覚えてしまいましょう。



経済制裁の流れを受けて、アップルやフォルクスワーゲンなどの世界的企業がロシア事業の停止を決めています。

日本企業は対応がそれぞれのようですが、カントリーリスクが相当高まったことは共通の認識であると思います。

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