FC2ブログ

diplomatic boycott - アメリカが北京五輪を「外交的ボイコット」 人権問題で

divo.png
アメリカ政府が思い切った措置に出たようです。

中国の新疆ウイグル自治区での行動は genocide「集団虐殺」と国際的批判を受けています。これたの人権侵害に対抗する形で、アメリカは2月の北京冬季五輪に外交使節団を派遣しないと発表しました。


 diplomatic boycott 
外交的ボイコット


上記はこのように訳されていますが、普通の

 boycott  拒否・不買運動・ボイコット

と何が違うのでしょうか?

 diplomatic  外交上の・外交的な

が加わることで、特別の意味が出てくるのです。

政府の人間は出さないが、選手団は出す」というのが「外交的ボイコット」の意味となります。

つまり、アメリカは開会式などの式典には大統領はじめ政府関係者を出さないが、選手を競技自体には参加させるようです。

「それって意味あるの?」と思うかもしれません。

しかし、大きな政治メッセージを発する一方で、スポーツの祭典という趣旨を最大限に守る意図があるといえるでしょうね。選手は政治に関係ありませんから。

こうした背景から、diplomatic boycott をそのまま使うと「全面的な参加拒否」という誤解を招きかねないので、次のような英文で報道している場合もあります。

No U.S. government officials will attend the 2022 Beijing Games.
2022年北京五輪に米政府関係者は誰も出席しないだろう。

これだと誤解が生じないでしょう。



 記事の英語 

US confirms it will stage diplomatic boycott of Beijing Winter Olympics

アメリカが北京冬季五輪の「外交的ボイコット」を行うことを確認

 stage  
(イベントなどを)実施する・行う



つまるところ、この「外交的ボイコット」は政治的なポーズといえるかもしれません。

ただ、中国はすでに対抗措置をほのめかしていますから、今後の外交的な応酬が懸念されます。


関連記事

0 Comments

Post a comment